グラコロについて思うこと



グランコロシアムとは

通常のコロシアムではそれぞれの時間帯で一番強いギルドを選出するが、グランコロシアムではすべての時間帯の中で一番強いギルドを目指し、競い合う。建前上はそうなのであるが、実際は時間帯ごとにイノチの獲得量に差が生まれるため、グラコロでの総合順位一位は誰もが認める「最強」とかけ離れた実態となっている。実力的には上位にいてもおかしくないギルドが下の順位になっていたり、その時間帯一位のギルドが総合では10位以下だったりするなど、いびつな関係になっている。

勝敗による選抜

当初のグラコロでは、イノチではなく勝敗による選抜で決められていた。そのマッチングは実力が同じだったり普段のコロシアムと変わらない選抜方法を取っていたため、上位のギルド同士が初戦で潰し合うことが多々あった。そのため、強豪と呼ばれるギルドが下位からスタートになることがあった。その結果、普段では聞くことがないギルドが上位にきたり、本戦でも神魔が発動しないなどの不具合が生じ、公式のツイッターには多くのクレームが寄せられた。そのときの反省を踏まえて、運営はイノチ獲得を優先とした選抜方式を採るようになった。しかし、このイノチ優先選抜についても時間帯格差が生まれるなど、多くの課題を残すことになった。

調整による付与

イノチ優先にすると時間帯格差が生まれ、勝敗優先にすると潰し合いが起こる。ここから言えることは、なんだろうか。時間帯格差が問題であれば不利な時間帯にptを付与すればいいという意見が出てくると思われるが(=公式の意見)、ことはそう単純に片付けられる問題ではないだろう。格差を問題にしてもグラコロのptがたまりやすくなる時間帯とそうではない時間帯とに新しい格差が生まれる可能性が生じるからである。つまり、調整にいたる基準が曖昧なので、みんなが満足するようにptを与えることはできないからである。格差はあるのは認めてはいるものの、どの程度の格差なのか。それを数値化することは簡単ではない。「この時間帯ではたくさん調整はいってずるい」ということが起きれば、グラコロを再度見直しすることになってしまう。

マッチングの変更

勝敗優先には、適切なマッチングをすればいいという意見がある。強力な反論ではあるが、このマッチング形式にも問題がある。上位同士が潰しあわないように差のあるギルド同士を戦わせたとする。そうなると、上位ギルドはずっと勝ち続け、中堅もしくはそれ以下のギルドは負け続けてしまう事象が起こる。そうなれば、確かに上位層は満足できる形になるかもしれないが、それ以外の層は満足できないグラコロになってしまう。

全員が満足するのは難しい

勝敗方式にせよイノチ獲得方式にせよ、全員が満足してグラコロを楽しむためには障壁が存在する。したがって、これらの障壁が生まれないようなグラコロをつくっていくのが運営に求められるものだとは思われるが、解決策はすぐには思い浮かばない。しかし、そもそも論として、グラコロの方式をめぐって疑問となるものが存在するように思える。



グラコロの期間

つまり、グラコロの日程である。初回のグラコロから現在にいたるまで、日曜から一週間のスケジュールで開催されているが、果たしてこの期間は適切なのかどうか。たとえば、予選5日間に設定されてはいるが本戦は1日で終わる。一般的なトーナメント方式では決勝までいくのにリーグ戦で決められていくはずだがそれがなく、順位が決められるのが一日のみに設定されている。つまり、違う時間帯からさらに順位を絞り込むためのトーナメントが存在しないのである。自分たちのいる時間帯だけトーナメントが行われ、違う時間帯同士でのトーナメントは行われていないのである。これもまた、格差を引き起こす要因になっているのではないかと思われる。

区分け

次に区分けである。1部2部と書いているが、その区分けの数は本当に適切かどうか。1部リーグといえば一見上位のみに絞られている印象があるが、実際は何百ものギルドが1部リーグに所属していることから、より細かい選定が必要になるのではないだろうか。数が多すぎても上位を決めるための材料がなければ、区分けの意味がなくなるように思われる。

終わりに

このように、グラコロで選抜するにあたっての前提が、そもそも適切ではない可能性があり、選抜方法にも支障が出てきてしまう可能性がある。したがって、グラコロが適切に行われるためには、その前提から選抜方式まで細かく精査する必要があり、そのためには運営だけが単独で決めるのではなく、ユーザのアンケートや意見を汲み取るなどして仕組みを作っていく必要がある。